昨日散々歩き回ったのでSさんの宿までは迷うことなくすんなりと到着。
Sさんは爽やかな笑顔で私を迎えいれ、エントランスホールにあるソファまで私を案内すると、"ご自由にお取りくださいコーナー"から朝食のりんごとマフィンを一つ持ってきてくれた。
相変わらずお優しい。
私たちはしばらくソファに腰掛け、軽くこの日の打ち合わせをしたのち、ユースホステルをあとにした。
さて、無事にワシントンD.C2日目がスタートしたわけだが、この日最初に私たちが向かったのは観光名所ではないある場所だった。
まぁ、
"ある場所"なんてじらすような言い方をしたが、別に隠すような場所ではない。
私たちがこの日最初に向かったのは、ずばり、
H&M。
目的は言わずもがな、服を買うこと。
以前お話ししたが、私はアメリカに到着した際ロストバゲージに合い、当時身につけていた衣類と小さなショルダーバッグ以外の全てを失ってしまった。
着替えも全てバックパックに入れていたため、服はこの時身につけていたものしかない。
そんなわけで私はH&Mにて、替えのTシャツ一枚と、グレイハウンドバス内クーラー対策の為のパーカーを一枚購入。
装備を整え、私達はついに観光へと繰り出した!
最初に向かったのは、お待ちかね、
リンカーン像。
ユースホステルから歩くこと約30分、私達の前に大きな大きな白い建物が出現。

手前の階段を一段一段登り、1番上まで辿り着くと、建物の中に例のあの人が。

はじめまして、リンカーンさん。
いや~流石はアメリカ人、お肌が真っ白。
まるで雪のようだ。
私はリンカーンさんを学校の教科書でしか見たことがなかったが、実際に直でみるとなかなかの大きさだった。
リンカーンさんをじっくりと鑑賞した後、私たちはしばらくリンカーン像前の大階段に座りこみ、体力を回復させた後、次なる目的地へと向かった。

リンカーン像から徒歩40分、次に私たちが辿り着いたのはこちら↓↓↓
「インターナショナル・スパイ・ミュージアム」、その名のとおり、スパイに関する資料が集まる博物館だ。
この博物館は他の博物館とは違い、入館料が必要となる。
私はさほどスパイ博物館には興味はなかったが、今回はSさんがこの博物館を見学したいということだった。
Sさんたっての希望となれば、私に断る理由はない。
Sさんと共に入館料(たしか15ドルくらい)を支払い、中へ。
中にはスパイに関する様々な資料が所狭しと展示されていた。
なにやら"スパイ室"みたいな部屋もあり、自分もスパイになりきれたりもする。
と、ここで、スパイ展示の数々に興奮したSさん、お手持ちのカメラで写真を一枚パシャり。
すると、突然隅の方にいた博物館の警備員さんがSさんを呼び止め、
警「…写真…やめて」
的な発言。
どうやらここは写真撮影が禁止されているらしい。
なんということだ!
これではブログをご覧のみなさまにスパイ博物館の写真をお見せ出来ないではないか!
そんなことがあってはならない。
そう、そんなことがあってはならないのだ!
次の瞬間、私は即座にiPodのカメラをオンにする。
カメラのシャッターボタンと親指の間隔極限まで狭め、私はその一瞬の時を待った。
ほんのわずかな時間、警備員が他の見学客へと目を離す。
私がその瞬間を見逃すわけがない。
0コンマ数秒の隙をつきiPodを左脇の
下へともっていき、そして………パシャリ!
そう、さながら、
スパイのように、私はその博物館の内部を写真に収めた。
ではご覧いただこう。
スパイ博物館の内部、こちら。

ここは、先ほど少し触れたが、要するに
スパイ室のようなところで、スパイが実際に使用している機器類のモデルを使ってスパイになりきることができる。
手前の少年も心なしか表情がスパイそのものである。
画質は…まあ悪いが、だがしかしみなさん、どうかガマンしていただきたい。
私はこれでも精一杯がんばったのだ。
そんなわけでこれだけしか写真は撮れなかったが、私とSさんはその後もスパイ博物館の中をいろいろと見て回り、適当に満足したあたりで博物館を後にした。
その後は、ぶらぶらととくに当てもなく街中を歩き回り、デッカいモニュメント↓やらなんやらを見学しつつ時間を過ごした。

そして時刻がお昼を周った頃、ワシントンD.Cでの旅に十分に満足した私たちは、次なる目的地へと向かうため、前日と同じグレイハウンドバスターミナルへと向かった。
途中、たまたま立ち寄った中華街で、お昼ご飯をいただこうという話になり、私たちはとある中華料理のレストランへと足を運んだ。
で、注文したのがコチラ↓↓↓
あんかけ野菜炒め的なものと、味付けされたライス(6.5ドル?)
コレがなかなか野菜たっぷりで、不健康な食生活になりがちな一人旅にはとてもありがたかった。
もちろん、味もグッド。
SさんとワシントンD.Cでの最後の食事を楽しみ、バスターミナルへと到着した頃には時刻は14時半頃。
これは以前にもお話ししたが、私はアメリカ大陸を東から西へ、Sさんは西から東へと、旅をしているので、もちろんのことながら私たち2人はここでお別れ。
Sさんの乗るバスは15時発、ということで、着いてからしばらくは2人して”旅のの余韻に浸るタイム”。
ワシントンD.Cには実際1日半ほどしかいなかったが、Sさんとの思い出が次々と蘇り、私たちは15時ギリギリまで、思い出話に花を咲かせた。
思えば、ワシントンD.Cに何があるのかすら知らなかった私だったが、もしあの時、Sさんに声をかけてもらえなかったら、私のここでの旅はどうなっていたことやら。
出会い、というのは本当に素晴らしいものだ。
旅なんて、なんだかんだでなんとかなるものだ。
改めてそのことを実感した。
15時。
バスが来た。
Sさんとのお別れの時間。
少しは寂しい気持ちもあったが、しかし、これからまたお互いの新たな旅が始まるのだ、そう思うとなんだかそんな寂しい気持ちよりも、この先の旅の期待に胸が高鳴った。
Sさんはこれからカナダへと入るそうだ。
きっと素敵な旅になるだろう。
私も負けてはいられない。
きっと素敵な旅にしよう。
「じゃあ、またどこかで」私たちはお互いにそう言い交わし、別れを告げた。
そしてまた、私の新たな旅が、素敵な旅が、始まった。
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